実家の相続

実家を相続したら最初にやるべき5つのこと【放置厳禁】

実家を相続したら最初にやるべき5つのこと【放置厳禁】
公開: 2025-11-07
更新: 2025-11-07

この記事の結論

実家を相続したら、まず「3ヶ月以内」に相続放棄の要否を判断し、「3年以内」に相続登記を完了させる必要があります(相続登記義務化、2024年4月施行)。初動対応を誤ると、10万円以下の過料や固定資産税の負担増(住宅用地特例の解除)などのリスクがあります。本記事では、不動産鑑定士の視点から、実家相続で「最初にやるべき5つのこと」を時系列で解説します。

実家を相続したら、何から手をつければいい?

初めての相続で多くの人が感じる不安

実家を相続すると、多くの方が以下のような不安を抱えます。

  • 何から手をつければいいかわからない
  • 期限があるらしいが、間に合うのか
  • 専門用語が多く、理解できない
  • 誰に相談すればいいかわからない

相続は人生で何度も経験するものではありません。手続きの流れや優先順位がわからず、途方に暮れてしまうのは当然のことです。

相続登記義務化で「放置」できない時代に

2024年4月1日から、相続登記が義務化されました。これにより、実家を相続したら放置することはできなくなりました。

相続登記義務化の主なポイント:

  • 相続を知った日から3年以内に登記申請が義務化
  • 正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料
  • 過去の相続も対象(2027年3月末までに登記が必要)

これまで「実家の名義変更は後回しでいいや」と考えていた方も、法改正により対応が必要になっています。

この記事で解決できること

本記事では、実家相続の初動対応について、以下の内容を解説します。

  • 実家相続の全体の流れと優先順位
  • 最初の1週間、3ヶ月、1年でやるべきこと
  • 自分でできる範囲と専門家に依頼すべき範囲
  • 放置した場合のリスクと対策

時系列に沿って「何を」「いつまでに」やるべきかを明確にすることで、不安を解消し、確実に手続きを進められるようになります。

実家を相続したら最初にやるべき5つのこと

実家を相続したら、以下の5つのステップを時系列で進めていきましょう。

1. 遺言書の有無を確認する(最初の1週間)

なぜ最初に確認すべきか

遺言書の有無によって、その後の手続きが大きく変わります。遺言書があれば、基本的にその内容に従って遺産を分けることになります。一方、遺言書がなければ、相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。

また、自筆証書遺言や秘密証書遺言は、家庭裁判所の検認手続きが必要です。検認前に開封してしまうと、5万円以下の過料が科される可能性があります。

確認方法

遺言書は以下の場所で確認します。

自宅での確認:

  • 金庫や貴重品ボックス
  • 仏壇や神棚の引き出し
  • 書斎の机やファイル
  • 寝室のタンスやクローゼット

公的機関での確認:

公正証書遺言や法務局に保管された遺言書は、全国どこの公証役場や法務局でも検索できます。

遺言書がない場合の実務的なポイント

遺言書がない場合、不動産の遺産分割協議が難航しやすいという課題があります。特に実家の場合、「誰が相続するか」「いくらの価値があるか」で意見が分かれることが多いためです。

実家の評価額が不明確だと、兄弟間で「自分がもらう財産が少ない」と感じる方が出てきて、感情的な対立に発展することがあります。早い段階で不動産会社の無料査定を受け、客観的な評価額を把握しておくことで、こうしたトラブルを避けられます。

2. 相続人を確定する(最初の2週間)

法定相続人の確認

相続手続きを進めるには、まず「誰が相続人なのか」を確定させる必要があります。法定相続人は、被相続人との関係によって以下のように決まります。

法定相続人の順位:

  1. 配偶者(常に相続人)
  2. 第一順位: 子(または孫、ひ孫)
  3. 第二順位: 父母(または祖父母)
  4. 第三順位: 兄弟姉妹(または甥、姪)

必要書類

相続人を確定させるには、以下の書類が必要です。

  • 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 被相続人の住民票の除票

被相続人の戸籍謄本は、出生から死亡まで連続して取得する必要があります。転籍を繰り返している場合、複数の市区町村から取り寄せることになります。

実務上の注意点

戸籍謄本の取得には時間がかかります。窓口で直接受け取れる場合は即日ですが、郵送請求の場合は1〜2週間かかることもあります。

また、戸籍を確認して初めて、前妻との間に子がいることが判明するケースもあります。想定外の相続人がいると、その後の手続きが大きく変わるため、早めに確認することが重要です。

3. 相続放棄の要否を判断する(3ヶ月以内)

相続放棄の期限

相続放棄は、相続開始を知った日から3ヶ月以内に、家庭裁判所に申述書を提出する必要があります。この期間を「熟慮期間」と言います。

期限を過ぎると、原則として相続放棄はできません。つまり、被相続人の借金も含めて、すべての財産を相続することになります。

相続放棄を検討すべきケース

以下のようなケースでは、相続放棄を検討した方がよい場合があります。

  • 被相続人に多額の借金がある
  • 実家が老朽化しており、管理費用や解体費用が負担になる
  • 相続税の負担が大きく、支払えない
  • 他の相続人とのトラブルに巻き込まれたくない

実家の価値がプラスかマイナスかを判断する

相続放棄を判断するには、実家の価値がプラスなのか、マイナスなのかを見極める必要があります。まずは相続財産の調査方法を参考に、財産全体を把握しましょう。

実家の価値を評価する際のポイント:

  • 土地の評価額(路線価または固定資産税評価額)
  • 建物の評価額(築年数、構造、状態による)
  • 管理費用や固定資産税の年間負担額
  • 将来的な解体費用(木造100万円〜、鉄筋200万円〜)

たとえば、土地の評価額が1,000万円でも、建物が老朽化しており解体費用200万円がかかり、相続税や固定資産税の負担が大きい場合、実質的にはマイナスになることもあります。

不動産会社の無料査定を受けるか、簡易的な評価を専門家に依頼することで、相続放棄すべきかどうかの判断材料が得られます。

相続放棄の注意点

相続放棄は「すべての財産」を放棄することを意味します。実家だけを放棄して、預貯金は相続する、ということはできません。

また、相続放棄をすると、次の順位の相続人に相続権が移ります。たとえば、子全員が相続放棄をすると、被相続人の父母や兄弟姉妹が相続人になります。トラブルを避けるため、相続放棄を検討する場合は、他の相続人とよく話し合うことが大切です。

4. 遺産分割協議を行う(10ヶ月以内が目安)

遺産分割協議とは

遺言書がない場合、相続人全員で遺産の分け方を決める話し合いを行います。これを「遺産分割協議」と言います。

遺産分割協議では、以下のことを決めます。

  • 誰が何を相続するか
  • 不動産をどのように分けるか
  • 預貯金や有価証券の分配方法

協議がまとまったら、「遺産分割協議書」を作成し、相続人全員が署名・押印します。この協議書は、相続登記や銀行口座の解約手続きなどで必要になります。

不動産の分割方法

実家などの不動産は、現金のように簡単に分けることができません。以下の4つの分割方法があります。

1. 現物分割 実家を誰か1人が相続する方法です。他の相続人は、預貯金など別の財産を相続します。

メリット: シンプルで手続きが簡単 デメリット: 不動産の価値が大きい場合、他の相続人との間で不公平感が生じやすい

2. 代償分割 実家を相続した人が、他の相続人に金銭を支払う方法です。

メリット: 不公平感が少ない デメリット: 実家を相続する人に支払い能力が必要

3. 換価分割 実家を売却し、売却代金を相続人で分ける方法です。

メリット: 公平に分けられる デメリット: 売却に時間がかかる、売却費用がかかる

4. 共有 相続人全員で実家を共有する方法です。

メリット: 協議がまとまりやすい デメリット: 将来の売却や活用で全員の同意が必要になり、手続きが煩雑

共有名義は避けるべき理由

不動産の共有名義は、一見すると公平に見えますが、将来的に大きなトラブルの原因になります。

共有名義のリスク:

  • 売却や賃貸には共有者全員の同意が必要
  • 共有者の1人が死亡すると、その相続人が新たに共有者になり、権利関係が複雑化
  • 固定資産税の支払いや管理責任が不明確になりやすい

たとえば、兄弟3人で実家を共有した場合、10年後に売却しようとしても、3人全員が同意しなければ売却できません。1人でも「売りたくない」と言えば、売却は不可能です。

また、共有者の1人が亡くなると、その配偶者や子が新たに共有者として加わります。世代を経るごとに共有者が増え、最終的には「誰が何%持っているのか」すらわからなくなるケースもあります。

実務上は、現物分割または換価分割を選択することを強く推奨します。

実家の評価額をどう決めるか

遺産分割協議では、実家の評価額をどう決めるかが重要なポイントになります。評価方法によって、金額が大きく変わるためです。

主な評価方法:

  1. 相続税評価額(路線価方式): 国税庁が定める路線価を基に計算。実勢価格の約80%が目安。
  2. 不動産会社の査定: 売却想定価格。無料で査定してもらえる。
  3. 不動産鑑定士の鑑定評価: 公的な評価額。費用は20〜40万円程度。

一般的には、不動産会社の査定額を参考にすることが多いですが、兄弟間で評価額について意見が分かれる場合は、不動産鑑定士の鑑定評価を依頼することで、客観的な評価額を示すことができます。

鑑定評価は費用がかかりますが、トラブルを避けるための「保険」と考えれば、決して高くはありません。

5. 相続登記を申請する(3年以内)

相続登記義務化の内容

2024年4月1日から、相続登記が義務化されました。これにより、実家を相続したら、必ず登記申請を行う必要があります。

相続登記義務化の主なポイント:

  • 相続を知った日から3年以内に登記申請が義務化
  • 正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料
  • 過去の相続も対象(2027年3月末までに登記が必要)

詳しくは法務省「相続登記の申請義務化」をご確認ください。

これまで放置されてきた相続登記も、今後は確実に行う必要があります。

必要書類

相続登記には、以下の書類が必要です。

  • 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 遺産分割協議書(相続人全員の署名・押印)
  • 被相続人の住民票の除票
  • 相続人の住民票
  • 固定資産評価証明書

遺産分割協議を行った場合は、協議書に相続人全員の実印を押印し、印鑑証明書を添付する必要があります。

登記費用

相続登記には、以下の費用がかかります。

  • 登録免許税: 固定資産評価額の0.4%
  • 司法書士報酬: 5〜10万円程度(実家1件の場合)

たとえば、実家の固定資産評価額が2,000万円の場合、登録免許税は8万円です。これに司法書士報酬を加えると、合計15万円前後が相場です。

自分でできる? 司法書士に頼むべき?

相続登記は、自分で行うことも可能です。法務局の窓口や公式サイトで、申請書の書き方や必要書類について相談できます。

自分でできる範囲:

  • 法定相続分通りに相続する場合
  • 相続人が1人の場合
  • 時間に余裕があり、手続きを自分で調べられる場合

司法書士に依頼すべきケース:

  • 遺産分割協議を行った場合
  • 相続人が多い、または遠方に住んでいる場合
  • 仕事が忙しく、手続きに時間を割けない場合

司法書士に依頼すれば、必要書類の取得から登記申請まで、すべて代行してもらえます。費用はかかりますが、確実に手続きを完了させたい場合は、専門家に依頼することを推奨します。

登記前に評価額を確認すべき理由

相続登記を完了させる前に、実家の相続税評価額を確認しておくことが重要です。

登記後に「評価額が想定より高く、相続税が払えない」というトラブルが発生するケースがあります。また、小規模宅地等の特例を適用できるかどうかによって、相続税額が大きく変わります。

登記前に税理士に相談し、相続税の概算と特例の適用可否を確認しておくことで、こうしたトラブルを避けられます。

不動産鑑定士が教える: 実家相続の実務ポイント

実家の価値を正確に把握する重要性

なぜ評価額の把握が重要なのか

実家の評価額を正確に把握することは、実家相続において最も重要なステップの1つです。評価額がわからないと、以下のような問題が発生します。

  • 遺産分割協議で揉める(兄弟間で「誰がいくらもらうか」で意見が合わない)
  • 相続税の概算がわからず、資金準備ができない
  • 売却すべきか、維持すべきかの判断ができない

特に、実家の評価額が不明確なまま遺産分割協議を進めると、「自分は損をしている」と感じる相続人が出てきて、感情的な対立に発展することがあります。

評価額の調べ方

実家の評価額を調べるには、以下の3つの方法があります。

1. 相続税評価額(路線価方式) 国税庁の路線価図を使って、土地の評価額を計算する方法です。実勢価格の約80%が目安です。

メリット: 無料で調べられる デメリット: 建物の評価や個別的な要因(形状、接道状況など)は考慮されない

2. 不動産会社の査定 不動産会社に依頼して、売却想定価格を査定してもらう方法です。多くの不動産会社は無料で査定してくれます。

メリット: 無料、売却価格の目安がわかる デメリット: 会社によって査定額にばらつきがある

3. 不動産鑑定士の鑑定評価 不動産鑑定士に依頼して、公的な評価額を算定してもらう方法です。費用は20〜40万円程度です。

メリット: 客観的で信頼性が高い、裁判でも有効 デメリット: 費用がかかる

評価額の誤解がトラブルを生む

実家相続では、「親が昔、3,000万円で買った家だから、今も3,000万円の価値がある」と思い込んでいる方が多くいます。

しかし、実際には、築年数が経過すると建物の価値は大きく下がります。木造住宅の場合、築20年を超えると建物の価値はほぼゼロになり、土地だけの評価額になることが一般的です。

このような誤解があると、兄弟間で「実家を相続する人が得をしている」と感じる人が出てきて、トラブルに発展します。客観的な評価額を示すことで、こうした感情的な対立を避けることができます。

小規模宅地等の特例を活用する

特例の内容

小規模宅地等の特例は、被相続人と同居していた相続人が実家を相続する場合、土地の評価額を最大80%減額できる制度です。

特例の適用要件:

  • 被相続人と同居していた相続人が実家を相続すること
  • 相続税の申告期限(10ヶ月)まで保有・居住を継続すること
  • 土地の面積が330平方メートルまで

詳しくは国税庁「小規模宅地等の特例」をご確認ください。

特例適用の具体例

たとえば、以下のようなケースで特例を適用できます。

  • 土地の評価額: 5,000万円
  • 特例適用後: 1,000万円(80%減額)
  • 節税額: 約1,600万円(相続税率40%の場合)

この特例を適用できるかどうかで、相続税の負担が大きく変わります。

特例適用の可否を事前確認すべき

小規模宅地等の特例の適用要件は複雑で、特に「同居」の判定が難しいケースがあります。

同居の判定が難しいケース:

  • 住民票は実家にあるが、実際には別の場所に住んでいる
  • 二世帯住宅で玄関が別々になっている
  • 介護施設に入所していた親の実家を相続する

このようなケースでは、税務署から特例の適用を否認されるリスクがあります。相続登記の前に税理士に相談し、特例の適用可否を確認しておくことを推奨します。

実家を売却するか、維持するか

判断基準

実家を相続したら、「売却するか、維持するか」を早めに判断する必要があります。

売却を検討すべきケース:

  • 誰も住む予定がない
  • 管理費用や固定資産税の負担が重い
  • 相続税の支払いが必要
  • 遠方にあり、管理が難しい

維持すべきケース:

  • 将来的に自分や家族が住む予定がある
  • 賃貸で収益が見込める
  • 思い出の場所として残したい

実務上の注意点

実家を空き家にすると、固定資産税の住宅用地特例(1/6に減額)が解除され、税負担が最大6倍になるリスクがあります。

空き家対策特別措置法により、管理が不十分な空き家は「管理不全空き家」に指定され、住宅用地特例が解除される可能性があります。

売却・賃貸・管理のいずれかを早期に決断し、空き家のまま放置しないことが重要です。

ケース別: 実家相続の対応方法

ケース1: 遠方の実家を相続した場合

課題

  • 現地に行く時間がない
  • 定期的な管理が難しい
  • 近隣住民とのコミュニケーションが取れない

対応策

オンラインで手続きを進める:

  • 戸籍謄本や住民票は郵送請求が可能
  • 司法書士に登記手続きを依頼(郵送対応可)
  • 不動産会社とオンラインで売却相談

空き家管理サービスを利用する:

  • 月1〜2万円で定期的な見回りや通気を代行
  • 郵便物の転送、庭の草刈りなども依頼可能

早期に売却を検討する:

  • 遠方の実家は管理が難しいため、早期売却も有力な選択肢
  • 不動産会社の無料査定を受け、売却価格を確認

ケース2: 兄弟姉妹が複数いる場合

課題

  • 誰が実家を相続するか決まらない
  • 不動産の評価額で意見が合わない
  • 感情的な対立が生じやすい

対応策

遺産分割協議の前に評価額を把握する:

  • 不動産会社の査定または不動産鑑定士の鑑定評価を依頼
  • 客観的な評価額を示すことで、感情的な対立を避ける

代償分割または換価分割を検討する:

  • 代償分割: 実家を相続する人が他の相続人に金銭を支払う
  • 換価分割: 実家を売却し、売却代金を分ける

専門家に相談する:

  • 協議が難航しそうな場合は、弁護士に相談
  • 税務面については税理士に相談
  • 評価額について意見が分かれる場合は不動産鑑定士に相談

ケース3: 実家が空き家になっている場合

課題

  • 管理が大変
  • 固定資産税の負担が重い
  • 防犯上のリスクがある

対応策

早期に売却・賃貸・管理のいずれかを決断する:

  • 売却: 誰も住む予定がない場合は早期売却を検討
  • 賃貸: 立地が良ければ賃貸収入を得られる
  • 管理: 将来住む予定がある場合は空き家管理サービスを利用

空き家バンクへの登録を検討する:

  • 自治体が運営する空き家バンクに登録すると、移住希望者とマッチングできる
  • 売却や賃貸の可能性が広がる

住宅用地特例の解除に注意する:

  • 管理不全空き家に指定されると、固定資産税が最大6倍になる
  • 定期的な見回りや通気を行い、適切に管理する

よくある質問(FAQ)

Q1. 相続登記をしないとどうなりますか?

A: 2024年4月1日以降、相続を知った日から3年以内に登記申請が義務化されました。正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料が科される可能性があります。また、登記をしないと、実家を売却したり、担保に入れたりすることができません。

Q2. 相続登記は自分でできますか?

A: 法定相続分通りに相続する場合、または相続人が1人の場合は、自分で登記することも可能です。ただし、遺産分割協議を行った場合、相続人が多い場合、遠方の不動産を相続した場合は、司法書士に依頼することを推奨します。費用は5〜10万円程度です。

Q3. 実家を相続したくない場合はどうすればいいですか?

A: 相続放棄を検討してください。相続開始を知った日から3ヶ月以内に、家庭裁判所に申述書を提出する必要があります。ただし、相続放棄は「すべての財産」を放棄することになるため、預貯金など他の財産も相続できなくなります。

Q4. 兄弟間で実家の評価額について意見が合いません。どうすればいいですか?

A: 不動産鑑定士による客観的な評価を取得することを推奨します。不動産鑑定士は国家資格を持つ不動産評価の専門家で、公的な評価額を算定できます。不動産会社の無料査定(売却価格の目安)と、不動産鑑定士の鑑定評価(公的な評価額)を組み合わせることで、より客観的な判断が可能になります。感情的な対立を避けるため、早期に専門家に相談することが重要です。

Q5. 相続税はいくらからかかりますか?

A: 相続税は、遺産総額が基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)を超える場合にかかります。例えば、法定相続人が2人の場合、基礎控除額は4,200万円です。実家の評価額が4,200万円以下であれば、相続税はかかりません。

Q6. 小規模宅地等の特例は誰でも使えますか?

A: 被相続人と同居していた相続人が実家を相続する場合、または「家なき子」特例(賃貸住宅に住んでいる相続人)が適用される場合に利用できます。適用要件は複雑なため、税理士に相談することを推奨します。

Q7. 実家を売却する場合、相続登記は必要ですか?

A: はい、必要です。不動産を売却するには、まず相続登記を完了させ、相続人の名義にする必要があります。登記せずに売却することはできません。

Q8. 相続放棄の期限(3ヶ月)を過ぎてしまった場合はどうなりますか?

A: 原則として、相続放棄はできません。ただし、「相続財産の存在を知らなかった」などの正当な理由がある場合、期限を過ぎても家庭裁判所が受理する可能性があります。弁護士に相談してください。

Q9. 遺産分割協議はいつまでに終わらせる必要がありますか?

A: 法的な期限はありませんが、相続税の申告期限(相続開始から10ヶ月以内)までに終わらせることを推奨します。遺産分割が未了の場合、小規模宅地等の特例が適用できず、相続税の負担が大きくなります。

Q10. 実家の固定資産税は誰が払うのですか?

A: 相続登記が完了するまでは、相続人全員が連帯して納税義務を負います。遺産分割協議で「誰が実家を相続するか」を決めた後は、その相続人が固定資産税を支払います。

まとめ

実家を相続したら、以下の5つを時系列で進めましょう。

  1. 遺言書の有無を確認(最初の1週間): 公正証書遺言の検索、法務局の保管制度を確認
  2. 相続人を確定(最初の2週間): 被相続人の戸籍謄本を取得、想定外の相続人がいないか確認
  3. 相続放棄の要否を判断(3ヶ月以内): 実家の価値がプラスかマイナスか、簡易査定で確認
  4. 遺産分割協議を行う(10ヶ月以内が目安): 不動産の評価額を把握し、共有名義を避ける
  5. 相続登記を申請(3年以内): 相続登記義務化により、期限内に登記を完了させる

不動産鑑定士の視点から:

  • 実家の評価額を正確に把握することで、兄弟間のトラブルを避ける
  • 小規模宅地等の特例を活用し、相続税を大幅に節税
  • 共有名義を避け、現物分割または換価分割を選択

実家相続は、初動対応が重要です。放置すると、10万円以下の過料や固定資産税の負担増(住宅用地特例の解除)などのリスクがあります。不明点があれば、早めに専門家(司法書士、税理士、不動産鑑定士)に相談することを推奨します。

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免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律・税務アドバイスを行うものではありません。相続に関する具体的な判断は、必ず税理士、弁護士、司法書士などの専門家にご相談ください。